妊婦の受け入れ拒否による死亡事件などから、妊娠中期から出産数日後までの期間を組み合わせた周産期医療の重要性が強く認識されるようになった。
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【上がる死亡率と年齢別傾向】
で、現実的にはですね、日本人の平均寿命の問題もあるんですが。死亡率ってところで見てみますと、死亡率はどんどん上がっています。だから日本は、死亡率ってところで見ると実は昭和 26~27 年の水準なんです、今はね。人口はですね、老齢化してまして人口 10 万人あたり――1,000 人/10 万人という統計資料付くんですが、その分だいぶ急上昇してるっていう現状があります。
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で、死亡率とか死亡数で見ますと、これ見て分かるように 75 歳以上の所ですね、やっぱり急速に上がってます。死亡率でどんどん上がってます。割と 65 歳の所では、それほど見た目ではグラフ上で分かる程ではないんですね。
で、15 歳から 65 歳の所では、死亡率は下がってるように見えます。まあこういう状況ですね。割と年齢で 75 歳以上になると非常にこの死亡率がどんどん上がっていくという状況があります。その死亡の内容は悪性新生物7ですね。悪性新生物非常に多いです。
特にその、子供たち。小児科のエリア、このエリアで悪性新生物どんどん上がっていきます。この子供の5歳から 14 歳までのその他の新生物。これはですね、悪性というとその対照となる良性なんですね。ここは簡単に言うと脳腫瘍です。脳の中は限られたエリアなので、病理学的に浸潤とか転移するとか癌の性質を示さない良性の腫瘍でも非常に生命に大きく関わるというので、定義的には悪性新生物ではないんですけれども……。ここもう脳腫瘍に関しましては病理学的に良性でも死亡率は非常に高い。
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細胞が何らかの原因で変異して増殖を続け、周囲の正常な組織を破壊する悪性腫瘍のこと。癌や肉腫などがこれに入る。
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特徴的なのはですね、この 10 歳から 14 歳っていうのは悪性新生物・癌になることは非常に少ないんです、この辺はね。医師国家試験の公衆衛生のところでも定番の問題で、不慮の事故が一番多かったです。ところがこの年は悪性腫瘍に置き換わってしまいました。子供の腫瘍が増えてます。
個々に見ますと、75 歳以上だけじゃなくて、他の年齢層でも悪性腫瘍がどんどん増えてます。もう一つは自殺です。健康かどうかっていうと、心の問題も非常に重要なんですね。うつ病が増えてます。
各ジェネレーションごと死亡率の変化を見てみますと、これはやっぱり 3.11、大震災の影響って非常に大きくて、ドーンと一斉に上がってます。この 55 歳から 59 歳の所だけは死亡率減ってます。その理由はよく分かりません。
他のジェネレーションは全て死亡率が上がってます。それちょっと震災の影響が大きいんで、それを度外視して 2010 年までのエリアで見てみますね。やはり死亡率はどんどん下がってるんです。各ジェ
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ネレーション、年代別5年幅で見てみるとですね。ここ、やはり子供の腫瘍がドンと増えてる年になります。これがよく分からないですね。いろいろ調べてみたんですが、2009 年から 2010 年にかけて悪性
腫瘍が増えてますね。50 歳から 14 歳の悪性腫瘍が増えてます。こんな感じですよね。
もうすぐ 24 年の統計が出てくるので、これ悪性腫瘍がどういう風になってるか? 悪性新生物、その他の新生物ってのがありまして、腫瘍がどの位増えてるのか、非常に関心があるんですね。まあ、小児科、白血病と脳腫瘍です。
子供と大人の死亡した時の病気の原因がこんなに大きく違います。この辺の白血病とリンパ腫、悪性腫瘍と脳腫瘍の分布。去年の結果が出るので、ちょっと注目してるところですね。
で、腫瘍のリスク。腫瘍が出ているのは事実なので。この電離放射線――だからx線、γ 線、中性子線ですね。この放射線というのは重要ですね。リスク因子として重要です。で、もう一つは化合物です。
ニトロソ化合物8。ハム、ソーセージ、ベーコン、ウインナーなどに入ってる硝素、発色剤ですね。この物質が体に入りますと分解されずにニトロソ化合物になってしまいます。これ、だから燻製の肉ですよ
ね。これニトロソ化合物と関連してます。おしゃぶりを使った子供に脳腫瘍が多いという報告がある。
あと、携帯電話、コードレス電話、電磁波よる癌。この電離放射線以外にもこういう電磁波でも脳腫瘍が増えてるということがあります。電話しますよね。側頭葉とですね、あとゲーム機なんてこう真正面から来られるので、前頭葉と側頭葉の脳腫瘍が増えてるという報告もあります。ま、これが正しいかどうかちょっと分からないですけど、こういう報告がある。
ニトロソ化合物。 R−N=O 構造を有する有機化合物。この中で、1価の置換基 -N=O がニトロソ基と呼ばれる。不安定で発癌性が強い。
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大切なのは食べ物
【子豚が大変、原因は餌だ!】
あとですね、ベースになる日常的な食べ物に関してお話したいと思います。食べ物の世界に今何が起こっているか? 2002 年のある九州のある養豚農家で、大異変が起こっていた。それは、25 頭のもの母豚が産んだ子豚が、ことごとく死産や流産であった。たとえ生まれたとしても、子豚は虚弱体質ですぐに死んでしまった。この養豚家は、すぐにピンと来ました。「原因は餌だ!」。餌代を浮かすため、近くのコンビニで、賞味期限の切れのコンビニ弁当やおにぎりを、豚に与えていたからです。そして 114日目に、この異変が起きたんですね。賞味期限が過ぎているといっても、店では売れないだけで、ちょっと食べてもいいかなというぐらいのコンビニ食であった。ところが、彼の思惑どおり、元の餌に戻したら、全て正常分娩に変わってしまった。
これはすごいですよね。250 頭もの子豚を失って実に数千万円の損失だった。『脱コンビニ食』という本がありまして、その著者の山田さんという方でしてね、講演の中の話です。
【改心した添加物コーディネーター】
だから、いかに怖いかですよね。食べ物が怖いか。コンビニ弁当怖いですね。で、安部司さんという方が本を書いています。『食品の裏側』。安部司さんはこの食品添加物のコーディネーターなんですね。
商社。この種の仕事はですね、食品製造の事業所に行って、その作った食品の材料、あと定期的にどの位の幅で、生産から消費までの平均的な輸送時間という情報を得てですね、その事業所に特化した食品
添加物のレシピを作っていくのが彼の仕事です。
で、自分でですね――この方、面白いんですけど……。屠殺場がありますね。そこでクズ肉がある訳です。顔の肉とか筋のところとかですね。そのクズを集めてミートボールを作る会社がありまして、そこでそれに入れる添加物をコーディネートしました。すると、この商品がばか売れしまして、でっかいビルが一個建っちゃったそうです。それはクズ肉がちょっとあるだけで、後はコテコテの添加物です。
それを作ってビルが建って、非常に会社に喜ばれたそうです。
で、ある日家に帰るとですね、自分の子供たちが、実はそれを食卓に置いてですね、「パパおかえりなさい。これおいしいよ」って言ったそうですね。その瞬間彼は「そんなもん食うなー!」て言って取り上げたそうです。それ以後、家族にそういうも
の食べさせていいのかってところで、この方それ
以降はいろんな所で講演活動とかして、この『食
品の裏側』――添加物はどんな働きをしてわれわ
れの健康を害していくのかというレクチャーして
くれたりしてます。
この本、なかなか手に入らないんです。やっぱ
り例によって2冊目、3冊目というのは出ないで
す。1回印刷して、もう、その後再版しません。
でも古本市場、Amazon.com とかで手に入ります
ので、是非これご覧になってください。すごく怖
いです。
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telegra.phバージョン
「https://telegra.ph/20130210仙台現代医学に殺されないために3-12-26」